Vol. X, No. 148 平成十六年十二月二十日

或るニュースレターに依頼された論文が爆発的な人気なので転載する。本誌の読者には古い話の焼き直しで失礼だが。

憲法改正は実質的に既に完了した

新防衛計画大綱の敵は中国・北鮮 新大綱の内容を一読すると平和憲法は既に実質的に改正されたことが一目瞭然である。今や自衛隊は北の守りを解いて、陸続と南西方面に移動する。ソ連との戦争を前提とした戦車や重火器は放棄され、ミサイル防衛、対潜警戒、北鮮ゲリラ攻撃への対処に重心が移 る。海外派兵はアメリカとのお付き合いが目的で、重点でない。日本の仮想敵国は中国と北朝鮮である。テポドンやノドン・ミサイルの発射が探知されると、現地司令官の裁量で数分内に迎撃ができる。内閣はこれを追認するだけだ。敵のミサイルで日本本土が被弾すると、戦闘爆撃機と空中給油機が飛び立って、報復攻撃を行う。宮古島に近い塩路島には空自の一個飛行中隊、米海兵隊の一個航空団が配備され、台湾に対する中国攻撃を牽制できる