靖国神社参拝が踏み絵だ。憲法改正、そして核武装までをアメリカ政治を通して考えています。
片岡鉄哉 略歴 1933年、栃木県に生まれ。元スタンフォード大学フーバー研究所研究員。早稲田大学政経学部卒業。シカゴ大学大学院政治学部博士課程修了。 1969年ニューヨーク州立大学政治学部助教授、1982年筑波大学歴史・人類学系教授に就任。1984年スミソニアン・インステテューション Woodrow Wilson Center fellow
イラク戦争は終結
スン二派が政治参加を要求
投票はできないが憲法は起草したい
スン二派の長老たちが、一月三十一日の投票には参加できないが、憲法制定会議には参加すると言明している。やはり、政治から締め出されるのが怖いのだ。この運動は、親米少数派でない。多数派である。
選挙のボイコットを要求し、テロでボイコットを押し付けているのは、アル・ザルカゥイというヨルダン人のテロリストであり、オサマ・ビンラーデンのアルカイダ組織に合流した男だ。
ザルカゥイのテロは投票の日までつづく。実は彼のテロが怖くて、スン二派はボイコットに嫌々ながら同意したというのが真実らしい。
スン二派は憲法制定に参加するについて、物乞いをしているのでない。彼らには権利があるのだ。現在機能している暫定憲法では、イラクの18州の中で、三つの州が、三分の二の多数決で新憲法草案に反対すれば、拒否権を行使できると規定してある。
スン二派が政治に参加すれば、戦争は終結する。スン二、シーア、クルドの三派が全部、政治に参加するからだ。ブッシュと小泉総理には大きな朗報だ。自衛隊の撤収は回避できそうだ。日本の改憲も成功する。小泉ほど幸運な男はいないね。
ブッシュ超自信の理由は終戦だった
前号で、ブッシュの就任演説は理解できないと指摘した。彼は
という三つの解釈しかない。私は、強がりだと思っていたが、間違いだった。
ブッシュは戦争終結の前兆を知っていたのだ。あのタイプの演説は、細心に、細心に読むものである。必ず隠されたメッセージがある。
アメ通は誰にも負けません