片岡鉄哉のアメリカ通信

Vol. XI, No. 141 平成十七年十一月二十二日

  • 永遠に変わらない熊の「露助君」
  • ブッシュへの仇を日本に返す
  • 古典的勢力均衡で生きる皇帝プーチン

プーチンが何の目的で日本訪問まで踏み込んだのかは不可解だ。北方領土に対する回答が「ニェット」であることは事前に決まっていた。ひょっとすると、森嘉郎あたりが、点数稼ぎのために「ともかく来てくれ」と泣き込んだのか。古い日本では、ロシアは「熊」或いは「露助」と呼ばれた。熊はかなりの「善人」で、間が抜けている。しかし怒ると怖い。プーチンはこの範疇を出ていない。古典的な勢力均衡だ。

プーチンは国内で着々と独裁者の地位を築いている。ホドルコフスキーという、若いユダヤの超富豪をいかさま裁判で投獄し、次に反対派の拠点だった州知事たちを、選挙法改正で骨抜きにした。だから「国内世論が領土の譲歩を許さない」というのは真実でない。

彼がやっていることは、ブッシュへの仇を日本に返すことだ。国際関係にはヒエラルキー(上下の序列)がある。・・・・・・・


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